キエ丸

◆◆ 一般野菜用生分解性マルチフィルム『キエ丸』 ◆◆

一般野菜用生分解性マルチフィルム『キエ丸』とは

〇土の中の微生物によって水と炭酸ガスに分解される性分化性プラスチックを原料としたマルチフィルムです

〇収穫後に土の中に鋤き込めば分解・消滅するので、剥ぎ取りや廃棄物処理が不要で省力化できるマルチフィルムです

◆◆ 『キエ丸』の歴史 ◆◆

1994年「キエ丸」の開発・誕生。
1995年国産第一号の生分分解プラスチック・マルチシートの成膜に成功。
(主原料:マタビー)
1996年澱粉含量40%以上PVA・PBSを添付した。
土壌分解性農業用シートの特許出願。
1997年特許公開
強度が弱く、耐熱に問題があり、主に強度と崩壊時期に照準を合わせ、
品質の改良に取り組み今日に至る。
(200タイプ以上を試作)
現在も、より高品質を求めて改良を重ねている。
ポリエチレンと若干物質が異なる為、成膜が難しく、加工工場を探すのに苦労しました。

◆◆ フィルム加工の仕組み ◆◆

「キエ丸」はグレードの異なるポリブチレンサクシネートをブレンドし、インフレーション方式で加工・製造される。押出し機で樹脂を均一な温度で溶融圧縮し、ダイを通して押出す。ダイから押出しされたチューブ状の樹脂は空気による膨張と引き取りロールによる引張り によって縦横両方向に延伸されてから巻き取られる。長い大きな風船の空気を抜きながら、袋状にして両端をカットしてフィルムとする。常に偶数本の製作となる。風船の折径がマルチ幅。 長さはエンドレスとなるので、規格に合わせて長さをカットするとマルチフィルムが完成する。

◆◆ キエ丸の種類 ◆◆

◆◆ 使用方法 ◆◆

『キエ丸』の特徴・注意点

●生分解性プラスチック・マルチフィルムの特徴として、透湿性がポリマルチよりある為、干ばつ時期の場合には土壌が若干乾く恐れがあります。初期成育の段階では、若干遅れる事もありますが、生育には問題ありません。

●強度に付いては、ポリマルチに比べ、縦に裂ける可能性があり、展張作業時はポリマルチより若干テンションを調整して下さい(キエ丸の張り方参照)。急斜面や土壌条件などにより裂ける事も考えられます。無理やり張らないで下さい。低温時期の展張では、マルチが硬化するおそれがありますので、注意してください。(硬化により展張時、地盤によっては裂ける事もあります。)

『キエ丸』使用後の注意

収穫時

●土に埋まっていない部分は残っていますが、紫外線で劣化し、もろくなっているので、そのまま機械をお使い頂けますが、曇・雨天続きで紫外線が少ない場合には、機械にマルチが絡みつく恐れもあります。

収穫後

●収穫後、風により飛散の恐れがある場合には何度か土の中へ鋤き込んで下さい。

●キエ丸には賞味期限がありますので、ご購入後は1年以内にお使いください。

購入時の注意

生分解の自然に還るフィルムという性質をご理解頂き、ご購入願います。

生分解性のため賞味期限(約1年)がありますので、なるべく使いきれる本数をご注文下さい。

展張時の注意

機械展張(マルチャー・トラクターなど)

初めて生分解性プラスチック・マルチをお使いになられる方は、今までのポリマルチより丁寧に扱って頂き、展張速度を落としてご使用下さい。

裂ける恐れがありますので、今までのポリマルチよりテンションを緩めにして展張して下さい。

機械定植

機械の種類によって定植する際に裂ける恐れがあります。(孔があく時に引っ掛けるため)

センサー付き播種機をご使用になられる方は、感知する部分がマルチを引っ掛け、裂ける恐れがあります。

展張後

展張後はフィルムに土を十分にかけ、風に飛ばされないようにして下さい。

地際部より分解を始めますので、地際より風が入り込んでフィルムが飛ばされるケースがあります。ポリマルチとは違い、後で土を取り除く必要がありませんので多めにフィルムの上に土をのせて下さい。

マルチの上や地際を踏むとマルチが破れる恐れがありますのでご注意下さい。

天候・地温・水分・微生物の活動が原因の要因で、場所により分解速度が異なることがあります。

孔無しマルチを展張後、芽が出てきた段階で芽出し孔をカット(刃物等で)する際は、分解が多少進んでいますので(紫外線による劣化と加水分解)マルチ展張方向に対し、90度にカットすることで縦裂きを防ぐことが出来る可能性があります。

フィルムを剥がさず機械収穫、ロータリーが可能です。(土に埋っていない部分はマルチが残っていますが、紫外線の劣化によりもろくなっているので、そのまま機械をお使い頂けますが、曇・雨天続きで紫外線が少ない場合には、まれに機械に絡み付く恐れもあります)

収穫後

ロータリーをかける時、逆転ロータリーを使用するとマルチを土の中に鋤き込みやすくなります。

風により飛散の恐れがある場合には何度が土の中に鋤き込んで下さい。

保管時の注意

一度開封したフィルムは残さず使い切って下さい。

高温・多湿・直射日光を避けて保管して下さい。

生分解性の特徴として、水分を吸ってしまう性質(加水分解)があり、保管環境によっては強度が弱くなる恐れがあります。

◆◆ キエ丸の使用例 ◆◆

かぼちゃ

 

ダイコン

 

トウモロコシ

 

レタス

 

甘藷

馬鈴薯

キエ丸機械展張

キエ丸機械定植

生分解性マルチの鋤き込み

 

キエ丸分解例
約30日後の様子

土の中はまだ分解していない
50日後の様子

土の中から分解が始まった

◆◆ 生分解性プラマーク ◆◆

生分解性プラスチックは、その微生物分解性により使用後の環境負荷低減につながる環境配慮型のプラスチックです。しかしその機能を有効に活用するためには一般の非生分解性プラスチック製品との識別、分別回収が必要な事に加え、分解した後も土壌などに悪影響を与えない安全性の保障が必要です。生分解性プラ識別表示制度は、こうした生分解性の基準と、環境適合性の審査基準を満たした製品に「生分解性プラ」のマークと名称の使用を認めています(「日本バイオプラスチック協会」による定義)

◆◆ エコマーク ◆◆

2007年7月2日に制定された商品類型No.141
「生分解性プラスチック製品 Version1.0」としての
エコマーク取得商品として数ある生分解性プラスチック製品の中から
当社のキエ丸が第一号として認定されました。

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